「ハロー、元気？」

コーヒーを飲みながら、お互いの近況を談笑する母と娘。娘から受け取ったギフトは、色違いのフーディーパーカー。今までまゆみさんが
ペイントしたTシャツをお揃いで着ることはあったが、親子でコーディネートするのは初めてのことだ。

公子さんは、‘80年代に青山でレディースのユーズドショップの先駆けである人気店を経営していた。まだ、小さかったまゆみさんと
お姉さんに、ヨーロッパで買ってきたソニアリキエルやヴィンテージのラルフローレンなどを着せて、当時からお洒落を嗜んでいたそうだ。

「女の人は環境でファッションが変わる。小学生の頃にSTUSSY着ていた子が、将来シャネラーになる可能性だってある。生きる場所に
よってお洋服の幅が広がるから、それが楽しいよね」

これからは公子さんが愛用していた時計やバッグが、まゆみさんに受け継がれていくのだと言う。はたまた、母と娘間で、洋服が行ったり
来たりすることだってある。世代を超え、家族への想いがギフトとして行き交い、絆を深めていくのだ。